中古住宅のあんしん仲介窓口

東京で不動産会社を経営する田邊和弘が、ホームインスペクションとライフプランシミュレーションの観点を中心に、安心して住宅を売買できる情報を発信しています。

マイホーム購入時の頭金はどうして必要?

   

マイホームを購入するときには、住宅ローンを利用するケースが大半だと思います。最近の住宅ローン金利は、低金利状態が続いています。変動金利であれば、0.6%程度で住宅ローンを組めるケースも多くあり、フラット35でも1%台の金利で組めます。

頭金には、住宅ローン負担を軽減する役割があるのです。頭金を無しで物件を購入することもできますが、入れた場合と入れない場合では、どのくらいの差が出るのでしょうか?次の条件で物件を購入した場合を考えてみましょう。

物件価格3000万円 返済期間30年 金利1.2%(元利均等返済)頭金ゼロの場合 頭金600万円の場合

頭金ゼロの場合

借入額 3000万円 毎月返済額 9万9272円 返済総額 3573万7920円

頭金が2割(600万円)の場合

借入額 2400万円 毎月返済額 7万9418円 頭金と返済総額の合計 3459万511円

頭金がゼロの場合と、2割をの場合では、毎月の返済の差額は、1万9854円、頭金を含めた総額の支払いでは、114万7409円の差があります。仮に600万円の頭金を用意することができる方が、普通預金に預けておいても利息は0.01%程度です。600万円の頭金を投資と考えると、この投資により30年間で約114万の出費(年間では約3.8万円)がなかったことが、利益と考えると0.63%の利回りと同じ効果があるとも言えます。つまり銀行に預けておくよりも効率が良いといえます。

このように頭金が多ければ、または金利が上昇した時には効果が大きく表れてきますので、家計に支障をきたさない範囲で頭金を用意したいものです。また、新築の場合は、購入してすぐに1割~2割程度、物件価格が値下がりするのが一般的です。頭金を入れていないと当面は、売却価格がローン残債を下回る可能性が大きくなり差額分を現金で用意しないと売れなくなってしまいます。

では、頭金にしていい金額はいくら?

貯蓄を全て頭金に回してしまうと病気やケガなどで収入が途絶えたりすると住宅ローン支払いが滞ってしまいます。手元に残しておきたいお金の目安は、不意の事態に備えた緊急資金として生活費の1年分程度が理想です。

しかし、生活費の1年分を緊急資金として残しておくことは、理想ではありますが、これからの子育て世代には厳しい場合もあると思います。そんな場合にも方法はありますので、マイホーム購入で頭金のことや住宅ローンのことでお困りでしたら、お気軽にご相談ください。

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